夏目漱石が手帳に残した、明治四十年頃のものとされるメモに、次のような言葉がある。「京都へ落ちる。糺(ただす)の森の夜。烏。時計。正岡子規。」漱石の京都行きは、四十九年の生涯のうちで四度ある。明治二十五年(1892)七月、東京帝大生の漱石は…
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