つげ義春の漫画『無能の人』に、石を売る話がある。多摩川の河原にボロ布で小屋を掛け、棚や足元に赤ん坊の頭ほどの石を並べ、中で身を縮めるようにして男が店番をしている。男は己(おの)れの描く漫画に行き詰まった漫画家である。小屋を通りがかった者が…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。