「此の柿は京都伏見桃山に庵(いほり)を結んでゐる愚庵といふ禪僧から贈つて來た釣鐘といふ珍しい名の柿であつた。さういへば形がどこか釣鐘に似てゐた。此禪僧といふのは維新の戰亂に母と妹とが生死不明になつてしまつた其行方を何十年かの間探したが遂に…
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