2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

是枝裕和監督の映画『海街diary』は、再々婚の果てに死んだ父親の葬儀で始まり、馴染みの食堂の女店主の葬儀で終わる。その父親は、初婚の妻との間に三人の娘、再婚の相手との間に一人の娘、再々婚の相手との間に一人の幼い息子を残している。映画の主…

懸想は、思いを掛けることであり、懸想文は、恋文、艶書と解されるのであるが、江戸時代に懸想文売りが売り歩いた懸想文は、艶書もどきに縁起を願い言祝(ことほ)ぐものである。懸想文売りは、黒川道祐が著した『雍州府志』(貞享三年(1686)刊)に、…