2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

うすらひは深山へかへる花の如 藤田湘子。こののち薄氷(うすらい)を目にすることなど最早なさそうな京都の暖かかった冬であるが、この薄氷の句はいわゆる「詩的」な句である。遠くより来りて張りし薄氷(うすごおり) 阿部青鞋。この句も「詩的」であるが…

葦原ノ中ツ國に降り立った天津日高日子番能邇邇藝能命(アマツヒコヒコホノニニギノミコト)は早速に、笠沙の御前(みさき)で「麗しき美女(をとめ)」木花之佐久夜毘賣(コノハナノサクヤビメ)と出会い、その父大山津見神(オホヤマツミノカミ)に結婚の…

立春のはたのひろものさものかな 橋閒石。「天照大御神(アマテラスオホミカミ)」が「平(ことむ)け訖(を)へぬ(平定した)」「葦原ノ中ツ國」へ「高木神」を通じて「太子(ひつぎのみこ)正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(マサカツワレカツカチハヤビアメノオ…

例えば河原町通を下って七条通の手前、整然と幾重にも瓦を埋め込んだ築地塀の上に群がる竹が目に入れば、そこが渉成園(しょうせいえん)である。北は上数珠屋町通、南は下数珠屋町通、西を間之町通に囲まれ、さらに西へ東洞院通、烏丸通を越えればこの渉成…