2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「大沢の池、は清凉寺の艮(うしとら)にあり。菊が島といふは池の中島なり。天神のやしろあり。(このゆゑに天神島ともいふ)庭湖石(ていこせき、このかたはらの池の中にあり。むかし嵯峨院ありし時、巨勢金岡が建てしなり)。大沢の池の景色はふりゆけど…
紫陽花の毬の豪華や数ふべし 田村木国。紫陽草や藪を小庭の別座敷 芭蕉。元禄七年(1694)五月初旬江戸深川、子珊(しさん)宅で芭蕉の送別会が催される。生まれ故郷伊賀上野への旅であり、芭蕉は故郷へ戻ったこの年の十月、江戸へ戻ることなく大坂で亡…
なめくじら界隈(かいわい)梅雨に入りにけり 小林康治。抱く吾子も梅雨の重みといふべしや 飯田龍太。膝の荷が卓押す梅雨のラーメン屋 岡本 眸。黒飴の芯まで梅雨の暗さ負ふ 殿村莵絲子。故郷に住みて無名や梅雨の月 相馬遷子。梅雨ぐもる夜空の花火大いな…
「今は昔、唐(もろこし)に、何とかやいふ司になりて、下らんとする者侍りき。名をば慶植(けいそく)といふ。それが女(むすめ)一人ありけり。ならびなくをかしげなりし。十余歳にして失せにけり。父母泣き悲しむ事限りなし。さて二年ばかりありて、田舎…